③IOT蚊取り器    屋敷の蚊との対決・根絶を目指して

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■2016/10/14(金)

つい先日まで、IOT蚊取り器なるモノにはまっていました。この企画は、世の中に存在しないし、発想そのものが自分的にはCoolだと思い制作を始めました。ただ時期的に秋も深まり、蚊そのものの生息数が、少なくなってきて、最近は実証実験が難しくなってきました。が、その紹介を順次して行きたいと思います。今後、マイペースで綴ってみます。今日は、記事スタート宣言のみ、、、

■2016/10/18(蚊)

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見てくれは、相当悪いですが、これがIOT蚊取り器の第1次試作機です。ダンボールの中で二酸化炭素を発生させ、蚊を誘い出し電撃ネットでやっつける作戦です。何故、IOTなのかと言うと、ダンボールの中に仕込んだ電撃ネットに蚊がヒットしたら、それを検出して、wifi・udpで私の工房のPCへ「蚊を1匹やっつけたぜ!」の情報を送ってくる機能を組み込んであるからです(IPアドレスを持たせてます)。

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蚊をやっつけた情報は、ビジュアル化したかったので、excel のVBAで受信してます。上のグラフはその様子で、合計4匹の蚊をやっつけた時のグラフです。グラフのX軸は時間経過で、Y軸は電撃ネットへの供給電流を表示してます。蚊が、電撃ネットで黒焦げになった時は、電撃ネットへの供給電流が大きく増加するので、蚊が感電したのが検出出来るのです。

■2016/10/19(水)

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これが、IOT蚊取り器のWebブラウザによる操作画面です。ESP-WROOM-02(ESP-8266)にWebサーバーを仕込み、この画面をつくっています。電撃ネットのON/OFF制御が出来ます。この画面は、PCのChromeですが、スマホでもタブレットでも、Webブラウザがあれば、どこからでもいけます。下の方のリンクは、自宅の他のIOT機器を操作するための操作画面へのリンクです。

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これが、電子回路です。ポイントは、R7によって電撃ネットに供給される電流を電圧に変えTOUTでA/D変換して蚊が感電する瞬間を検出しているところです。私が入手した電撃ネットでは、平常時の電流は315mAで、蚊がヒットした時は350mA程に増加します。この変化分は、R7で35mVとなりTOUTの1V10bitのA/D変換(分解能0.98mV)で充分検出可能です。他は、基本的なESPの使い方の踏襲です。

■2016/10/20(木)

■結論

このIOT蚊取り器の企画を思いついた時は、1日で数百匹やっつけられると期待してましたが、現実はそんなに甘くは無く、せいぜい10匹程度です、今のところは。何が課題かと言うと、如何に蚊をおびき寄せるか、です。二酸化炭素に寄ってくると言うのが周知の話ですが、そんなにも強力ではないですね。農業用の二酸化炭素発生剤をネットで見つけ、これを最初使いましたが、今一つ。人の臭いに集まるのか、とも思い私の使用済み下着を入れたり(オヤジのパンツではだめか?)、日本酒を振りかけたり、石油ランプやローソクを燃やしてみたりしました。ある程度は効果がありましたが、画期的ではありません。蚊の活動が活発になる夕方、この装置を蚊の出そうな場所に仕掛けている時、私の足や手には直ぐに10匹くらいの蚊がやってくるのに、ダンボールにはそんなには、入らないのです。この、集客力がキーです。どなたか、いい手があったら、ご教授下さい。世間には、同じような企画に取り組んでおられる方がいて、この方の情熱は、素晴らしいと思いました。まだまだ、諦めず来シーズンに向け、継続的に研究開発していくつもりです。

------ 2016年は、取り合えず、ここまで ------

■2017/4/24(月)

2017年まもなく5月、そろそろ今年も蚊のシーズンが始まる。今シーズンもこの企画の取組みを開始したいと思う。
目指す目標は、

◎夕方30分稼働で、最低50匹やっつける。

私自身が、自宅裏の竹藪に行った時にすぐにたかって来る蚊の数(恐らく、30分も居れば数十匹)を、やっつけること。

としたい。

昨年は、10匹/日程度だったので、大幅な性能改善となる。システムを見直す予定である。

■2018/05/09(水)

この企画は、見てくれの悪さにも関わらず、ある企業様から高い評価を頂き、開発受託案件になりました。その為に、詳細記事はUpしていませんでしたが、開発依頼元様から、当サイトへの記事のUpのお許しを頂いた(有難う御座います)ので、今後順次掲載をして行きます(そろそろ、蚊のシーズンでもありますし、何かの参考になれば、、、)。
これが、組立分解図です。蚊は、周知のように炭酸ガスに引き寄せられ、最後は熱で血を吸う獲物を感知しています。このシンプルな特性を利用したのが、以下の構造です。
電撃パネルには、3300Vの高電圧が印加してあり、蚊を退治します(人がタッチ出来ないように、安全対策はしています)。

■2018/05/10(木)

これが、実際の全体像。システムの実証実験が目的なので、コストと大きさは、度外視してます。炭酸ガスの供給は、液化炭酸ガス・ボンベ(生ビール用、もったいない、、、)から減圧器、フローメーター、電磁弁経由で流量が調整され、注入されています。IOTで、高電圧ON/OFF、発熱BOX温度、CO2注入量等が遠隔調整可能です。また、蚊の電撃ネットへのヒット数のカウントは、自動的に行われ、遠隔コントローラーのスマホと、集計用のPC・ExcelへUDPでデータ送信されています。
たかだか、蚊を撃退する装置としては、かなり、大がかりだと思います。


■2018/05/12(土)

蚊が、3300Vの高電圧パネルに触れると、放電(スパーク)し、瞬殺されます。この時、高電圧ラインの電圧は、瞬間的にドロップします。これを、ソフトウェアで検出することによって、蚊がヒットしたのを検出し、カウントしています(ワイヤレスのオシロスコープのようなものです)。以下のグラフは、800秒(13分)試験運転した時の様子です。12匹の蚊がヒットしているのが、確認できます。高電圧パネルに派手に突っ込むヤツもいれば、恐る々々触れるヤツも、、、。


■2018/05/20(日)

★実証実験結果

以下が、本格的な実証実験の結果です。約6時間半の稼働で、1026匹の実績を上げました。これは、予想を大幅に上回る結果でした(これだけの、蚊がいる私の屋敷の環境も尋常ではない)。興味深いのは、夕方まだ明るい内はヒトスジシマカですが、19:30を過ぎて、暗くなるとアカイエカに、劇的に種類がチェンジします。IOT蚊取り器の電子回路には、Web Serverが仕込んであるので、excel VBAから http postでコマンドを送り、諸設定やコントロールが可能です。また、蚊のヒット情報は蚊取り器からWiFi でexcelへ送信され、記録されます。



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